嵐が主演映画で「昭和」を体感
人気グループ嵐のメンバー5人が主演する青春映画「黄色い涙」(犬童一心監督、来春公開)の撮影が大詰めを迎えた。高度経済成長期の64年(昭和39年)の東京を舞台に夢を追いかける若者たちの姿を描く。このほど都内で撮影が行われ、5人が作品にかける思いを語った。
二宮和也(23)は漫画家、大野智(25)は画家、相葉雅紀(23)は歌手、櫻井翔(24)は小説家を志す青年、松本潤(22)は集団就職で上京した青年役。二宮は「台本を読んだ時は64年がリアルに感じられませんでしたが、演じてみてこの時代の面白さを感じた」。松本と大野はつかの間のタイムトリップを楽しんだ。松本は「セット、美術、小道具に至るまで細かくこだわっていて楽しかった」。大野も「セットがリアルでその空間にいるだけで役に入り込め面白かった」。
同時期の東京を扱った映画では昨年、58年(昭和33年)を舞台に家族の絆(きずな)を描いた「ALWAYS 三丁目の夕日」が大ヒット。「黄色い涙」は、現実の厳しい壁と向き合う「若者の夢」を描く。櫻井は「若者たちのひた向きさが胸に響くと思います」。相葉も「携帯やパソコンもない時代に何もないけど仲間とのつながりが強く出ている。いい意味で人間くさい映画」と感じている。29日にクランクアップする。
[2006年6月22日7時45分 紙面から]
尾張】
嵐」主演映画撮影で町おこし
江南の古知野新町商店街
映画のロケ地として改装されたまま残されている旧衣料品店=江南市古知野町で |
江南市古知野町の古知野新町商店街で、5月下旬から6月上旬にかけ、人気アイドルグループ「嵐」の5人が主演する映画の撮影が行われた。メーンのロケ地となり、セットとして改装された空き店舗は撮影時のままに残されている。商店主でつくる同商店街協同組合は「町おこしの起爆剤に」とさまざまなアイデアをふくらませている。
撮影が行われたのは、1960年代の高度成長期の若者が夢を追う姿を描く映画「黄色い涙」(犬童一心監督、来春公開予定)。舞台は東京都杉並区阿佐ケ谷かいわいという設定だが、イメージに合う商店街として、古知野新町商店街が選ばれた。
撮影は5月27日から6月6日まで行われ、商店街の店舗の外装や看板などが昭和時代の雰囲気に飾り付けられた。メーンの撮影場所は、新町商店街と愛栄通商店街の角にある旧衣料品店。大正から昭和初期に建ったとされ、レトロな外観を生かし「大衆食堂さかえや」として内外装が大幅に改装された。
撮影中は商店街の従業員らもエキストラとして参加したり、七夕まつりの飾り付けをしたりと、さまざまな形で協力。嵐のメンバーをひと目見ようと、連日、若い女性らが大勢詰めかけた。
「さかえや」は、看板やのれんなどの外装だけでなく、建物内のメニュー表やポスターなどまで、撮影時のまま残されている。他の建物に掲げられた看板も、建物の前に置かれた。同組合は「黄色い涙 メーンロケ地」との看板を掲げたり、嵐の写真を壁に張ったりして、訪問してきたファンに分かるようにしたほか、今後は建物をコミュニティープラザに改装し、交流の場として自由に使えるよう準備を進めている。
江南七夕まつり(8月4-6日)では映画の撮影風景を紹介する写真展も開く計画だ。
赤羽芳彰代表理事(57)は「若い人には、ここに商店街があることすら知らない人も多い。ロケ地をきっかけに、多くの人が集まる場所にしたい」と意気込んでいる。
(稲田雅文)
映画「黄色い涙」で主演の嵐が60年代若者を熱演
人気グループ、嵐が主演する映画「黄色い涙」(来春公開予定、犬童一心監督)の撮影が順調に進んでいる。漫画家、永島慎二氏の「若者たち」が原作で、1960年代の日本を背景に純粋に夢を追い求めた若者たちを描く青春群像劇。
5月10日に撮入したメンバー5人は当時の雰囲気にすっかり溶け込み、熱演を繰り広げている。小説家を目指す向井竜三役の櫻井翔(24)は「夢を追い続ける若者たちのひたむきさが胸に響くと思います」。29日にアップ予定。
嵐主演映画で昭和30年代の東京再現
嵐の主演映画「黄色い涙」(犬童一心監督、来春公開)の舞台となる1964年(昭39年)の東京・阿佐ケ谷の商店街が、名古屋で再現された。当時の風景を求めてスタッフが全国の商店街を調査した結果、60年代の面影を残す愛知・江南市の商店街が選ばれた。
阿佐ケ谷の商店街関係者にアドバイスを求め、当時の写真や映像をもとに看板や電柱の装飾を当時のものに替え、小道具をあちこちに配置。当時の乗用車を走らせるなど、60年代にタイムトリップしたかのような町並みをつくった。
メンバー5人もこのほど行われたロケ撮影で、60年代の空気を満喫したが、うわさを聞きつけたファンが連日殺到する騒ぎにもなった。三重・津市の商店街でも撮影が行われ、こちらでは当時運行していた路線バスを走らせた。
映画は、漫画家や作家、画家などを目指す若者の夢と希望を描く。
[2006年6月23日10時12分 紙面から]